今アツい「音声配信」。その理由とおすすめツールを紹介
新たなトレンドとして「音声メディア」が注目されています。インターネットの普及や市場の変化により、さまざまな音声コンテンツ専用のサービスが増加し、個人でも手軽に音声配信を楽しめるようになっているのです。
動画配信とは異なる音声配信の魅力はどんなものがあるのでしょうか。本記事では、音声配信の基礎知識や市場規模、おすすめのサービス・ツールについて紹介します。
音声配信とはどんなサービス?
音声配信とは、インターネットを介して音声のみを配信するサービスのことです。配信されているコンテンツはニュースや情報番組、ドラマ、語学学習、雑談などジャンルは多岐にわたります。
配信者は芸能人や企業のみならず、個人でチャンネル開設して配信も可能です。難しい編集技術や加工も必要なく、誰でも手軽に楽しめるサービスなので利用者はこれからも増えるでしょう。
音声配信の市場規模
株式会社デジタルインファクト社の調査結果によると国内外で音声メディアの利用者数は年々増加し、国内における音楽配信サービスの利用者数は2018年の時点で2,000万人以上です。インターネットの発展や音声コンテンツをいつでも楽しめるスマートフォンなどの端末の普及率もユーザー数に影響しているでしょう。
あわせてデジタル音声広告の市場規模も拡大傾向にあります。デジタル産業の市場調査を行っている株式会社デジタルインファクトでは、デジタル音声広告の市場規模は2020年の16億円から、2025年には420億円にまで拡大する予測です。
さらに、デジタル音声広告はディスプレイ広告よりも費用対効果が高い調査結果も報告されており、企業マーケティングでも注目されています。
音声配信が注目されている理由
音声メディアの発展の背景は、ユーザーの「視覚」から「聴覚」に主軸をあてたターゲット市場の変化にもあります。ここでは、音声配信が注目されている理由を詳しく見ていきましょう。
他の作業と同時進行で情報収集できる
音声配信の魅力としてまず挙げられるのは、他の作業を行い「ながら」楽しめることです。移動中に聴いたり、家事や運動をしながら同時進行で情報収集できる「ながら聞き」は、日常に馴染みやすく忙しい現代人に適しているサービスと言えます。
ワイヤレスイヤホンなどの普及
音声配信の魅力としてまず挙げられるのは、他の作業を行い「ながら」楽しめることです。移動中に聴いたり、家事や運動をしながら同時進行で情報収集できる「ながら聞き」は、日常に馴染みやすく忙しい現代人に適しているサービスと言えます。
動画よりも安く制作できる
音声配信は音声のみで表現するため、動画配信に比べて準備物も少なく安価に制作できます。気軽に簡単に始められるので初心者にもハードルが低く、コンテンツ配信も継続しやすいでしょう。
また、話し言葉のまま情報を発信することが可能なので、相手に感情やニュアンスが伝わりやすいコミュニケーションツールとしてのメリットもあります。
音声配信を代表する5つの仕組み
音声配信の運営には、特性を活かしたさまざまな仕組みがあります。代表的なものは下記の5つです。それぞれについて解説します。
①ユーザーがダウンロードするポッドキャスト
ポッドキャストとは、インターネット上に音声などを公開し配信する仕組みのことです。Apple社の「iPod(アイポッド)」と「broadcast(ブロードキャスト)」を組み合わせた造語で、iPodなどのデジタルオーディオプレーヤーに音声ファイルを保存して聴く放送・番組という意味で名付けられました。
利用方法は、配信しているWebサイトに直接行き、RSSデータを手元のデバイスにダウンロードして聴きます。最近では、ポッドキャストに対応しているアプリも増えており、数多くのポッドキャスト番組が無料で視聴可能です。
②読書の代わりになるオーディオブック
オーディオブックは、音声で本の内容を聴くことができます。目で文字を追いながらページをめくる必要もないので、他の作業をしながらの読書に最適です。
コンテンツをダウンロードすれば、オフラインの環境でも再生可能なサービスもあります。本を何冊も持ち歩いてもデバイスひとつで荷物は軽いままです。
③ラジオ局が配信するインターネットラジオ
インターネットラジオとは、ラジオ局がインターネットを通じて配信している番組のことです。ラジオと称していますが、FMなどの電波ではなくインターネット配信のため、パソコンやスマートフォン、スマートスピーカーなどの端末を通して聴くことができます。
現在放送中の番組以外にも、タイムフリーで聴取できる番組もあり空いた時間を利用して楽しむことが可能です。
④音声配信専用のプラットフォーム
音声配信専用のプラットフォームは、さまざまなコンテンツを集めて、音声配信・聴取できるメディアを総称しています。コンテンツ内容は、ニュース番組、朗読、エンタメ系など幅広いジャンルを取り扱っているので、興味のあるコンテンツが見つかるでしょう。
⑤スマホでも収録できる独立配信系
独立配信系は、スマートフォンで収録でき、そのまま配信や視聴が可能なアプリのことです。サービスによって特色があり、ユーザー層と配信者がマッチしやすく自分の配信を聴いてもらえる確率が高くなります。
配信したアプリ内のみでしか視聴できない不便さはありますが、アプリ自体の人気があったり独自コミュニティが形成されていたりと、ポッドキャストにはない特徴が魅力でしょう。
音声配信で注目のおすすめサービス6選
続いて、今注目されている音声配信サービスを6つ紹介します。自分に合うサービスを見つけて楽しみましょう。
①Appleの代表的サービス「Apple Podcasts」
「Apple Podcast」は、Apple社によるインターネットラジオ・インターネットテレビサービスです。このサービスは音声配信以外に動画の配信にも対応しており、コンテンツ内容も幅広いジャンルが取り扱われています。
ダウンロードすることでいつでも視聴でき、オフラインでも再生可能です。購読ボタンをタップすると特定の番組がライブラリに登録され、新しいエピソードが自動で更新される便利な機能もあります。
Apple Podcasts
https://apps.apple.com/jp/app/apple-podcasts/id525463029
②音声配信プラットフォーム「Voicy」
「Voicy(ボイシー)」は、日本発の音声配信プラットフォームです。声のブログやニュース、フリートーク、ラジオのような放送が聴けます。
音声配信しているのは、著名人やインフルエンサーなど厳選されたパーソナリティたちです。誰もが自由に投稿できるわけではなく、運営側から声をかけてもらうか、チャンネル開設を申し込み審査に通る必要があります。
全体的にビジネス色が強めです。バックグラウンド再生や倍速再生などの機能が充実しており、自分に合わせた調整ができます。
5分~20分程度の番組が多いので、すきま時間の視聴にも向いているでしょう。過去の配信もバックナンバーとして残っているので再度聴くことができるのも特徴です。
Voicy – 音声プラットフォーム
https://voicy.jp/
③個人配信のラジオ番組「Radiotalk」
「Radiotalk(ラジオトーク)」は、無料で個人のラジオ番組を持つことができる音声配信サービスです。番組を配信する上で審査は特にありません。
録音から配信まで簡単なボタン操作で利用でき、音声配信サービスの中でもトップクラスの手軽さでしょう。収録時間は最大12分間で数分程度でも配信可能です。
自由な配信は、雑談のようなゆるい内容からニッチなジャンルまで多岐にわたります。また、Radiotalkには投げ銭システムが搭載されていることも大きな特徴と言えます。
音声メディアの市場では、リスナーから直接収益を得るシステムが搭載されているサービスはまだ少ないのが事実です。今後「音声配信サービスは稼げる」という認知が広がれば、ユーザー数がさらに集まることが期待できるでしょう。
RadioTalk – ラジオトーク
https://radiotalk.jp/
④利用者数は2億人を超える「spotify」
「Spotify(スポティファイ)」は、ストリーミング音楽配信サービスで有名ですが、ポッドキャスト配信プラットフォームでもあります。利用者が2億人を超える世界最大のストリーミングサービスです。
5,000万以上のポッドキャストと音楽が聴き放題で、ランキングからよく聴かれている番組も見つけやすいでしょう。無料プランと有料プランがあり、使いやすさも充実しています。
Spotify
https://www.spotify.com/jp/
⑤オーディオブックなら「Audible」
「Audible(オーディブル)」は、Amazonが運営する世界最大級のオーディオブックサービスです。プロのナレーターや声優、俳優を起用しており、聴きやすい朗読サービスを提供しています。
最新ビジネス書から名作文学まで提供ジャンルも幅広く、海外と国内合わせて約40万冊以上のタイトルを聴くことが可能です。サンプルや返品制度、ブックマーク機能、再生速度調整など機能が充実しているのも特徴でしょう。
毎月1,500円で1枚コインが購入でき、コインをオーディオブックと交換する仕組みです。会員になると無料で聴くことができるオリジナルコンテンツも利用できます。
Amazonオーディオブック「Audible」
https://www.audible.co.jp/
⑥音声チャットアプリ「Clubhouse」
「Clubhouse(クラブハウス)」は、音声版ツイッターとも言われる今話題の音声チャットアプリです。2020年にリリースされ、新しい音声配信ツールとして誕生しました。
プラットフォーム上に作成したチャットルームに自由に出入りしながら、世界中の人たちとリアルタイムで音声のやりとりが可能です。すでに利用しているユーザーから招待されなければアプリが使えないのが特徴ですが、気軽に発信や参加ができるコミュニケーションの場としてますます拡大していくでしょう。
Clubhouse
https://apps.apple.com/jp/app/clubhouse-drop-in-audio-chat/id1503133294
音声配信の需要は今度も高まっていく
アメリカや中国をはじめとした海外で音声メディアの利用率が増加している中、日本も音声配信やデジタル音声広告に注目が集まり成長が期待されています。現代人のライフスタイルにも適している音声配信の需要は今後も高まっていき、より身近なサービスとして浸透していくでしょう。
更なる市場拡大を遂げようとしている今がチャンスです。誰でも気軽に始められる音声配信サービスのメリットを活用し、早速体験してみてください。
ほったもラジオは好きだぞ
この記事を描いたひと
企業のWeb担当者と制作会社の想いをつなげるメディア「untenna」の編集部。