サポート終了迫る、Windows Vista・Office 2007対策方法
今年2017年、4月11日(木)にWindows OS「Windows Vista」、10月10日(火)にマイクロソフト社「Office 2007」、共に延長サポートが終了いたします。まだ乗り換えていない方にとって“サポート終了に伴い押さえておくべき注意事項や必要事項”や、そもそも“サポート期間に関する基本知識”などをHOW TOとしてご紹介していきたいと思います。
「サポート終了」で実際に何が困るの?
2006年11月9日、Windows Vistaが発売されてから約10年。一般的に自動車メーカーでは製品の製造中止から7~10年で純正部品の製造が終了すると言われています。同じように電化製品でも保証・サポート期間が設けられています。
今回Windows Vista・Office 2007のサポート終了に伴う最大の問題点は「セキュリティ」です。
パソコンは日々インターネットの世界に繁殖するウイルス(マルウェア)に対応するため、常に最新プログラムを保つためアップデートを行っています。次代が進むに連れ、パソコン本体の脆弱性も発見され、その度に修正パッチと呼ばれるプログラムで改善されています。空いた穴に“つぎはぎ”をするイメージでしょうか。これがパソコンの「サポート」です。
つまりサポートが終了してしまうと、新たな脆弱性が発見されてもプログラムは提供されず丸裸状態になってしまうのです。ウイルスに感染してしまうと「パソコンの乗っ取り」や「情報の漏洩」に繋がり経営にリスクが生じるため、速やかな移行が必要になります。
製品のサポート期間とは
製品は発売後、不具合やセキュリティーホールのアップデートを繰り返しながらより強いソフトとして形成されていきます。
Windows vistaやofficeなどの製品はそれぞれサポート期間が設けられています。
提供を受けられるサポート内容は一般的に以下の通りです。
メインストリームサポート
- 期間は発売から5年
- 無償サポート
- 仕様変更や新機能のリクエスト
- 修正プログラム新規リクエスト
延長サポート
- 期間は発売から10年
- セキュリティ更新プログラム
※その他はサポート制限あり
対策方法
サポート終了への対応策として、大きく3つの方法になります。
現在のパソコンをアップグレードする
一見ベーシックな方法ですが、スペック不足により作業に支障が出る恐れがあるのでご注意ください。
※スペック不足だと途中でフリーズしちゃうのでは?という見解
以下、公式の推奨スペックです。
CPU | 1ギガヘルツ(GHz)以上のプロセッサまたはSoC |
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メモリ | 32ビット版では1GB、64ビット版では2GB |
HDD | 32ビット版OSでは16GB、64ビット版OSでは20GB |
グラフィック | DirectX9以上(WDDM1.0ドライバー) |
ディスプレイ | 1,024 x 600 |
新しく買い直す
この方法が最もベーシックです。
「んなこと分かってる!それ以外のコストを抑えた方法で。」との声が聞こえてきそうですが、ウイルスにシビアに対策するならコチラの手段がベストです。
インターネットに繋がずオフラインで使用する
ExcelやWordを使用する程度なのであれば、インターネットに繋がずオフラインで使用することももちろん可能です。
ただしこの場合、USB等からウイルスが混入するケースも考えられるため、パソコン本体をかなり隔離した使い方をしなければなりません。
そもそも、ウイルスソフトでは防げないのか?
こうなると「vistaのサポートが終了してもウイルスソフト入ってるし、大丈夫でしょ!」との意見も出てくるかと思います。
こちらについてトレンドマイクロ、ウイルスバスターでは以下のように述べています。
弊社にて、市場における Windows Vista 環境のシェア等を考慮した結果、既存の個人向け弊社製品(詳細は以下の「対象製品」を参照)においては同環境のサポートを継続いたしますので、これまでどおりご利用いただくことが可能です。
※Microsoft社のサポートが終了しますと、脆弱性が確認されない場合でも、OS側でその対応がされないなどのリスクが発生する可能性がございます。
※Microsoft社のサポート終了後に Windows Vista 環境に起因した現象が発生し、弊社製品にて修正が困難と判断された場合には、OSのアップグレードをお願いさせていただく可能性がございます。
使用することは可能だが、やはりデバイスの非対応をソフトで改善することはやや保証外となるケースもありそうです。最終アップグレードで改善されることなのであれば、今のうちにしておく方が得策でしょう。
各バージョンのサポート期間
今回のvista、office2007含めて今後のサポート期間になります。
Windows Vista | 2017年 4月11日 |
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Windows 7 | 2020年 1月14日 |
Windows 8/8.1 | 2023年 1月10日 |
Windows 10 | 2025年 10月14日 |
Office 2007 | 2017年 10月10日 |
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Office 2010 | 2020年 10月13日 |
Office 2013 | 2023年 4月11日 |
Office 2016 | 2025年 10月14日 |
まとめ
中小企業のWEB担当者さまの場合、常にITの動向をキャッチできる環境ではないため、個人の裁量に委ねられるケースも多いかと思います。サポート終了直後、すぐさま被害に遭うとは限りませんが、リスクをしっかり理解し、今のうちに移行計画を立てるべきでしょう。
このサポート終了を機にWEBに対する予算組みを見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
参考
この記事を描いたひと
企業のWeb担当者と制作会社の想いをつなげるメディア「untenna」の編集部。