敵は社外ではなく社内にあり!Webサイトリニューアルを成功に導くための、プロジェクトマネジメント
様々なプロジェクトの始まりは自ら上申するよりも、上司から依頼されることが多いのではないでしょうか。
プロジェクトを順調に進めあと少しでローンチ!というタイミングで、上司から鶴の一声がかかり最初からやり直し…という経験をお持ちの方も少なくないはずです。プロジェクトの進行を邪魔してくるのは、外注先企業でも協力会社でも顧客でもなく、大半は社内に居るものです。それもプロジェクトにあまりかかわらず、少しだけ顔を出し鶴の一声の影響力を持っている人であることが多いのが悔しいところです。
WEBサイトのリニューアルでも同様です。そのため本記事ではWEBサイトリニューアルの進行を円滑にし、リニューアル後の成果も出すための「社内調整」にピックアップし情報をお届けいたします。
WEBサイトリニューアルの流れ
まずはWEBサイトリニューアルの流れを理解しましょう。WEBサイトリニューアルには大きく3つの段階があります。
企画立案
手を動かす前にWEBサイトリニューアル目的やターゲット、コンテンツ案を固めます。この企画立案がふわふわになってしまうと、実作業を行っているときの上司からの一声や同僚からの意見に右往左往してしまいます。そのため手を動かす前に明確に各項目を決めましょう。企画立案には下記内容が必要です。
- 目的の設定
- ターゲットの設定
- コンテンツ案の検討
- 構成の検討
実作業・制作
企画がしっかりと固まったら実作業に入ります。自社で完結する場合は社内メンバーと、WEBサイト制作を外注する場合は制作会社とコミュニケーションをとって進めていきます。実作業・制作の流れは下記です。
- ページデザイン
- コーディング
まず企画立案の段階で設けたワイヤーフレームに、デザイナーがデザインをしていきます。そのデザインがプロジェクトメンバー全員がOKを出したらコーディングに入ります。よくコーディングをしてから「やっぱこういうデザインの方が良い」と要望を出す人がいますが、コーディング後の修正は手間がかかります。そのためデザイン段階で修正があれば要望をもらうようにしましょう。
公開・運用
実作業・制作が完了したら本番環境に反映し公開します。各種デバイスで適切に表示できるか、リンクミスがないかなどを確認しましょう。これが問題なければWEBサイトリニューアルは完了です。ただ目的を達成するためには、運用が大切です。WEBサイトリニューアルに満足せず、運用を行っていきましょう。
ふわっとした要望を具体的な目的・目標に変換しよう
WEBサイトリニューアルをする時に、上司はどのような理由で指示しプロジェクトが始めましたか。
競合他社がリニューアルをしたから?プランティング向上のため?売上が伸びないから?ホームページから問い合わせが増えていないから?
上記のような要望をもらったのではないでしょうか。
ただ実際何が1番のボトルネックで、プロジェクト終了時にどのような成果物になっていれば成功だといえるでしょうか。多くのプロジェクトが始まる際、上司から主観で物事を言われることがあります。この主観で物事を言われることが問題であり、多くの場合プロジェクトを妨げる原因または成果を最大化させることができない原因になります。
様々なプロジェクトを始めてく中で上司から「これはこっちのほうがいいな」とデザインや構成について意見を言われることが少なくないはずです。その中で前回は違う事を言っていたのにと思うこともあるはずです。これはなぜ起きるのでしょうか。
それは主観で依頼されたものを主観で進めているためです。例えば売り上げが上がっていないと言うのであれば現場売上はいくらで、前年比何%なれば成功だといえるのでしょうか。またその売り上げが上がらないボトルネックは何ですか。
これを明確にしなければWEBサイトのコンセプト、構成、コンテンツ全てが決まりません。ただこれを明確にしていないために進めてしまうと、結局これは誰にどんな情報を届けるべきかが定まらず、話が前に進みまず、鶴の一声で大きく変わってしまうのです。そのためプロジェクトを始める前には、WEBサイトリニューアルの目的、目標、ボトルネックを明確にしてから始めることが大切です。
上司から「WEBサイトリニューアルをして」と言われても、なぜそのプロジェクトが必要なのか聞きましょう。そしてプロジェクト目的を明文化し、その文を上司に見せ、これで良いですよね?と確認をしてからプロジェクトを進めます。その目的が明確になったら現状分析を行いボトルネックを特定します。
ボトルネックを特定する2つの方法
ボトルネックを特定をするためには現WEBサイトの分析を行いましょう。大きく分けて2つの方法で知ることができます。1つ目はGoogleアナリティクスともう一つはGoogleサーチコンソールです。
まずGoogleアナリティクスは自社サイトを訪れた人が何人いてPV数がどれぐらいか、ページごとのアクセスやコンバージョンが多いページなどが分かります。Googleサーチコンソールは自社WEBサイトがGoogleにどのように見られているかというのを教えてくれます。例えば検索エンジンからの流入キーワードやインデックス状況などがわかるため、この2つを用いりながらボトルネックを明確にしましょう。
ペルソナを設定し、「誰に」情報を届けるべきかを明確にしよう
どんな事業、サービスにおいても誰にどのような価値をどのように提供するかが基本です。そのためにまずは「誰に」情報を届けるべきかを決めましょう。これがペルソナ設定です。
「ユーザを特定するのは難しいよ」という声が聞こえてきそうですね。確かにユーザは1人ではありません。ただ自社サービス・事業において中心となるようなメインターゲットが存在するはずです。例えば共通の趣味や年齢、性別、生活行動、趣味などです。このような情報を用いるながら架空のユーザー1名をつくります。これがペルソナです。このペルソナを設定することで、「誰に対して」情報を届けるかが明確になります。
例えばペルソナを鈴木さんにしたとします。ケーススタディのページを作ろうとしたときに、田中さんはそのページを必要だと言うが佐藤さんはいや何か違うなぁと言う声が出てくるかもしれません。その時にそれぞれ田中さん佐藤さんの主観ではなく、ペルソナ鈴木さんにとってそのコンテンツが有益かどうかの話ができるようになります。そのためまずは誰かというの決めましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。WEBサイトリニューアルのプロジェクトを進める上で、プロジェクトメンバー全員の認識が揃っていないことがプロジェクトを滞らせたり、成果を最大化させることができない原因となります。認識を揃えるためにも目的、目標、ボトルネックを明確にし、お互いの認識を揃えることをおすすめします。
WEBサイトリニューアルは時間も人的リソースもとても必要です。せっかく投資をするのであれば成功するためにプロジェクトメンバー全員の認識を揃えてください。
この記事を描いたひと
企業のWeb担当者と制作会社の想いをつなげるメディア「untenna」の編集部。