もう迷わない!サイトリニューアルを成功させるための「Web制作会社の選び方」

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WEBサイトを作成するために最も重要になるのが、WEB制作会社の選定です。

しかし、世の中にはたくさんのWEB制作会社があるので、何を基準に選べばいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。かつて依頼したWEB制作会社と相性が悪く、今度こそは理想的な成果物を協力して作り上げられる会社を見つけたい、という場合もあるでしょう。

そこで今回は、適切なWEB制作会社を選ぶために知っておくべき情報をまとめました。効果の出るWEBサイトを作成するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

WEB制作の流れを把握しよう

まず、WEB制作会社とはどのような仕事を協力して行っていくことになるのでしょうか。WEB制作全体の流れを把握しておきましょう。

ヒアリング

WEB制作会社に問い合わせると、まずはどのようなWEBサイトを作成したいのか、ヒアリングをかねた打ち合わせを行うことになります。ホームページの目的、ターゲット、取り入れたい機能、納期、予算規模といった情報をすり合わせることで、提案や見積もりを検討していきます。

この際、より正確な情報を伝えることが重要になります。ざっくりとした情報だけだったり、伝える情報にばらつきがあったりすると、制作内容の範囲が分からず、提案内容や見積もり金額にも大きな差がでてしまいます。後述する「RFP」を作成し、どのWEB制作会社にも同じ情報を伝えることで、適切な提案をもらいましょう。

企画・立案

ヒアリングの内容を元に、WEB制作会社が提案書を作成します。WEBサイトの概要やデザインの方向性、スケジュール、予算を提示されるので、内容に齟齬がないかをチェックしましょう。

もし、内容に認識のずれがあった場合は、この時点で質問・相談してすり合わせておく必要があります。もらった提案内容で作成を進行し、後から大きな修正が発生してしまうと、スケジュールが遅れるだけでなく追加で費用が発生する可能性もあります。

なお、提案は複数のWEB制作会社からもらいましょう。それぞれの会社に強みがあり、また担当者とのコミュニケーションの相性もあるので、最も仕事がしやすいWEB制作会社を見つけ出してください。

契約・発注

各WEB制作会社から提出された提案内容を比較して、理想のWEBサイトを作成するために最も適切な会社を選び、正式に契約・発注します。

規模の大きい開発であれば、契約時に全体費用の30%~50%ほどを着手金として支払うケースが大半です。

要件定義

提案内容をベースとして、より詳細に要件をつめていきます。WEBサイト全体の導線設計、トップページや下層ページの構成・デザイン、各ページで必要になる機能など、決めるべきことは多岐に渡ります。

要件定義では、クライアント側が積極的に主導していかなければなりません。もちろんデザインやシステム開発の専門的な知識は分からなくても問題ありません。しかし、「何を実現したいのか」「誰にサービスを届けたいのか」といったコンセプト部分は明確にして、要件がコンセプトからずれていないかを判断していきましょう。

デザイン制作

要件が決まれば、いよいよデザイン制作に入ります。デザインは、WEBサイトを利用するユーザーに大きな影響を与えます。どれだけ素晴らしい機能を有していても、使いづらいデザインであったり、ユーザーの好みでないデザインであったりすると、全く使われなくなってしまいます。

デザインを判断する時は、「ユーザーにとって好ましいデザインか」といった点を常に意識しておきましょう。ついつい自分好みのデザインかで判断してしまいがちですが、WEBサイトを利用するのはあくまでユーザーです。ターゲット層がどのようなデザインを好むのか分析し、WEBサイトの世界観を作り上げてください。

システム開発

デザインが完成したら、バックエンドのシステム開発を進めていきます。システム開発ではホームページを更新できるようにしたり、会員登録できるようにしたりと、目には見えない裏側の動きをプログラミングしていくことになります。

高度な専門知識が求められるため、クライアント側がやるべきことは特にありませんが、問題なく進行しているか適宜進捗確認していきましょう。

ブラウザ検証

システム開発まで完了したら、いよいよリリースに向けて最終確認していきます。IEやChromeなどのブラウザ上で問題なく動作するかを検証し、バグが発見されたら随時修正します。

ブラウザ検証はWEB制作会社がメインで行うことにはなりますが、クライアント側も積極的に動作チェックをしておくことをおすすめします。実際に操作してみると、想定していた挙動と異なる点が見つかる可能性があるので、早めに対処しておくべきです。検証中はユーザーの気持ちになりきって、使いやすいサイトであるかを客観的に見ていくようにしましょう。

納品

ブラウザ検証に問題がなければ、ついにWEBサイトをリリースすることになります。これで納品完了です。納品時点で、費用を全額支払うことになります。開発規模にもよりますが、ヒアリングからリリースまではおよそ2~3か月程度かかるケースが多いです。

場合によっては、リリース以降もWEB制作会社との付き合いは続きます。アクセス数をアップするためのコンサルティングやSEO対策、WEBプロモーションの運用、追加機能の開発などを依頼する場合は、1年~数年に渡り協力体制をしくことになるでしょう。

これだけ長く付き合う可能性のあるWEB制作会社ですから、自社にとって適切な会社を選ばなければなりません。

WEB制作会社を選ぶ前にRFPを作成しよう

前述した通り、WEB制作会社のヒアリング段階でRFPを作成しておくことをおすすめします。RFPとはRequest For Proposalの略語で、日本語では提案依頼書と呼ばれます。

RFPには「どのような条件で制作・開発してほしいか」をまとめます。これにより、イメージ通りの成果物に仕上がる確率が高まるのです。

では、具体的にどのような情報を記載すべきかを見ていきましょう。

プロジェクト名を決める

「〇〇リニューアルプロジェクト」のように、プロジェクト名をRFPに明記します。WEB制作会社は複数の案件を同時に進行しているので、プロジェクト名を決めることで案件の取り違えや認識の齟齬を防ぐことが可能になります。

また、呼び方を統一することで団結力が増し、プロジェクトに対する意識が高まるという効果も見込まれます。

提案に必要な情報を記載する

WEB制作会社が提案書を作成する際に必要になる情報を、抜け漏れなく記載します。記載すべき項目としては、以下の6点があげられます。

目的

WEBサイト制作・開発の目的を記載します。「既存機能を改善してコンバージョン率を上げる」「新たな集客窓口としてオウンドメディアを作成する」といったように、目的を具体的にイメージできるように書きましょう。

原状の課題

既にWEBサイトを持っている場合は、現状抱えている課題を共有してください。「サイト更新でHTMLを編集する必要があり工数がかかる」「サイト内導線が悪くコンバージョンフォームの到達率が低い」のような情報を、Googleアナリティクスなどのデータを元に示すと理解しやすくなります。

予算規模

おおよその予算規模を共有します。システム開発は、実装方法によって必要になる費用が大きく変動するので、指定された予算内で実現するための最適な手段を検討しやすくなります。

スケジュール

提案日、選定期日、リリース日など、各フェーズのスケジュールを記載します。スケジュールをあらかじめ伝えておくことで、プロジェクトに関わる人的リソースを確保してもらいやすくなります。

提案の範囲

WEBサイト制作にはデザインから開発、リリース後の運用まで様々な工程が存在するので、「どこからどこまでを協力してほしい」ということを記載しておきましょう。

システム要件

現状使用しているサーバ環境や開発言語など、システム要件はできる限り詳しく記載しておきます。これにより導入できるシステムが変わってくるため、正確な提案をするためにも重要な情報となります。

不明点・相談点をリストアップする

不明点や相談点があればリストアップしておき、ミーティング時にディスカッションするようにしましょう。

RFPの作成方法については、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

WEBサイトのリニューアルを成功させるRFP(提案依頼書)作成のコツ・方法。
https://www.unionnet.jp/knowledge/how-to-rfp/

WEB制作会社の強みを把握しよう

一口にWEB制作会社といっても、それぞれの会社で得意とする分野や特徴が異なります。強みとする特徴は大きく分けて4つ。それぞれ解説しますので、どのような強みを持ったWEB制作会社が適しているか検討してみてください。

営業に強いWEB制作会社

営業力のあるWEB制作会社は、提案力に優れています。また、ある程度テンプレート化された制作物を提供している会社も多いので、比較的手軽にWEBサイトを作成できる可能性が高いです。

一方で、細かい要望に対するきめ細やかな対応といった点が弱点であるケースも多く、営業トークに押されて契約したけれどイメージ通りの成果物ができなかった、ということにならないよう注意しなければなりません。

デザインに強いWEB制作会社

デザイナーが中心のWEB制作会社は、最新のトレンドをおさえた美しいデザインや、UI・UXを考慮した使いやすいWEBサイトの作成に強みがあります。洗練されたかっこいいデザインのWEBサイトを作りたいという場合におすすめです。

一方で、システム開発には対応していないケースが多いため、大規模なサイト開発には不向きでしょう。その場合は、フロントエンドのWEBデザインだけ発注し、バックエンドの開発と組込みは別の会社に依頼する、という手もあります。

マーケティングに強いWEB制作会社

マーケティングに強い会社は、WEB制作だけでなく集客から売上向上までトータルで提案してくれます。SEO対策やWEBプロモーション、コンバージョン率改善の施策まで戦略立ててくれる会社が多いので、すべてお任せできるというメリットがあります。

一方で、トータルの提案になるので費用は高額になる傾向です。また、オーバースペックな提案も含まれる可能性があるので、本当に必要な施策かを正しく判断する力が問われます。

システムに強いWEB制作会社

システムに強いWEB制作会社は、大規模なWEBサイト開発を得意としています。サーバやセキュリティにも強く、トラブルが発生した際にも適切に対応してもらえるでしょう。

一方で、WEBマーケティングへの理解がある会社を選ばなければ、クライアントの要望通りのシステムを開発するだけにとどまってしまう可能性があります。要望を実現する技術力はもちろんですが、より良くするためにはどうすべきか、という部分での提案力がある会社を選びましょう。

WEB制作会社を選ぶ時にチェックすべきポイント

ここからは、どのような観点からWEB制作会社を選ぶべきかをご紹介します。どんなWEBサイトを作成したいか、何を目的にしているかによって、相性のいいWEB制作会社も異なります。プロジェクトに応じて、ベストな制作会社を見極められるようになりましょう。

目的を共有できる会社か

最低限の条件として、プロジェクトの目的を共有できるかどうかはチェックするようにしましょう。同じ目線で協力しあってWEBサイトを開発しないと、絶対にいい成果物になりません。

WEBサイトはただ作ればいいのではなく、使ってくれるユーザーにとって役に立ち、最終的に企業の売上に貢献するものにする必要があります。そのためにも、一致団結してプロジェクトを進行できるパートナーを選びましょう。

ヒアリングや打ち合わせでの姿勢や提案内容を見れば、同じ方向を向いてくれているかが分かるはずです。難しい専門用語に圧倒されてしまわず、人として、会社として信頼できるかどうかを見抜くよう心がけてみてください。

コミュニケーションがとりやすい会社か

コミュニケーションがとりやすい会社であることも重要です。連絡のつきやすさもそうですし、意図をくみ取ってくれる力もそうです。

目的の共有からデザイン・システムの作成まで、コミュニケーションが不十分のままで進行すると、イメージと大きくずれた成果物になってしまう可能性があります。これでは、見込んでいた効果が出るはずもないです。

打ち合わせやメール、電話でのコミュニケーションを疎かにせず、クライアント側の意図を正しくデザイナーやプログラマに伝達してくれるパートナーであると、安心して仕事を任せることができるでしょう。

理想の制作実績があるか

WEB制作会社を選ぶ時には、必ず制作実績も確認するようにしましょう。確認する際は、デザインの美しさだけでなく、そのサイトの使いやすさにも着目してください。UIやUXにもこだわったサイトを作成できる制作会社に依頼すれば、効果の出るWEBサイトに仕上げることができるはずです。

また、同業界のサイトの制作実績がある会社であれば、業界ならではの特徴や課題を理解しているため、意思疎通がスムーズになる傾向です。WEB制作会社のホームページに掲載されている実績以外にも保有している可能性があるため、ヒアリング時に聞いてみることをおすすめします。

制作体制は問題ないか

WEB制作会社には、外注体制をとっているところと内製体制をとっているところがあります。

外注体制では適切なメンバーを外部からアサインしてくれるという強みがあり、制作物の幅が広がるというメリットがあります。その反面、デザイナーやプログラマとのコミュニケーションがうまく取れないと、意図とは違う成果物になる可能性もあります。

内製体制であれば、社員がすべて制作するためコミュニケーションは取りやすいですが、社員のスキルの範囲内での提案になるでしょう。

作成したいWEBサイトの規模や目的に応じて、適切な体制のWEB制作会社を選ぶようにしてください。

SEO対策も考慮されているか

検索結果で上位表示させるためのSEO対策は、WEBサイトの成果に直結します。SEO対策はコンテンツの内容だけでなく、サイト構造やHTMLのコーディング方法の影響も大きく受けます。

きちんとノウハウを持っており、SEOに最適化されたコーディングで実装してくれるWEB制作会社に依頼するようにしましょう。

費用面で最適な提案をしてくれるか

WEBサイトは作って終わりではありません。リリース後の運用こそが重要になります。一見、制作費が高く見えたとしても、運用時の修正や拡張のコストを抑える構造で提案してくれている場合があります。運用も見据えたWEBサイトを提案してくれる制作会社は、安心して仕事を任せることができます。

まとめ

WEBサイトは、WEB制作会社の協力なくしては作成することができません。そのためにも、信用できる強力なパートナーを選ぶことが重要になります。

WEB制作会社はそれぞれに強みがあるので、プロジェクトに最も適した強みを持つ会社を選ぶようにしましょう。また、同じ目標に対して一致団結して協力しあえる会社であることも重要です。目的を共有できないと、認識にずれが生まれやすくイメージ通りの成果物に仕上がらない可能性が高まります。

ヒアリングなどでのコミュニケーションを通して、今回ご紹介したポイントを確認し、うまく協力できる会社か見抜くようにしましょう。

結局「相性」って意見もあるよね

この記事を描いたひと

untenna編集部

企業のWeb担当者と制作会社の想いをつなげるメディア「untenna」の編集部。

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