制作会社から制作会社へ。新しい環境で学び直した半年

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はじめまして。エンジニアの谷口です。

2026年1月にユニオンネットへ入社し、気がつけば半年が経ちました。

この記事では、私がWeb制作の仕事に就くまでの経緯と、転職を考えたときのこと、ユニオンネットへ入社してから感じていることについて書いてみようと思います。

今いる環境から一歩動いてみたいと思っている人にとって、何かのきっかけになればうれしいです。

簡単な自己紹介

  • 1987年生まれ
  • 兵庫県出身。実家の近くは猿が出たこともあるほど自然豊かです。
  • 神戸市在住
  • 旅行と美味しいものを食べるのが好き(一番好きだった旅先はフィンランド)

美術からWeb制作の仕事へ

少しだけ、Web制作の仕事に就く前の話から始めます。

子どもの頃から漫画やゲームが好きで、絵を描いたり、ものを作ったりすることにも親しんできました。大学では美術を学び、卒業後は美術教室で講師をしながら作品制作をする生活を送りました。生徒に絵を教えながら自分の作品も作る日々には楽しいことも多く、今でも良い思い出がたくさんあります。

一方で、自分自身のこれからについて、いろいろと考える時期でもありました。このまま美術に関わる仕事を続けるのか、別の形で働く道を探すのか。当時の自分にとっては、すぐに答えを出せるような問題ではありませんでした。

そんな頃、美術教室のWebサイトを見よう見まねで更新する機会がありました。どこを直せば文字が変わるのか、なぜレイアウトが崩れるのかも分からないまま、コードらしきものを少しずつ触っていました。今思えば、かなり危なっかしい作業だったと思いますが、触っているうちに「Webサイトは、そもそもどういう仕組みで作られているのだろう」と興味を持つようになりました。

せっかくだから一度勉強してみようと、Web制作を学べる職業訓練のコースを受講することにしました。初めてコーディングをしたときは、書いたものがブラウザ上で形になることが新鮮でした。

思った通りに表示されず、何度もコードを書き直すこともありましたが、原因を調べて修正していく過程には、ゲームのような面白さがありました。当初は美術とはまったく別の世界へ来たと思っていましたが、手を動かし、失敗しながら少しずつ形にしていくところには、どこか似たものも感じています。

職業訓練を修了した後、2019年にコーダーとしてWeb制作会社へ入社しました。31歳のときです。これからの仕事に対する喜びや期待よりも、周囲についていけるだろうかという不安の方が大きかったですが、目の前の仕事を一つずつ覚えていくところから、Web制作の仕事が始まりました。

前職で経験したこと

前職には約6年間在籍し、WebサイトのコーディングやWordPressの構築、公開後の運用や更新作業などを経験しました。

途中からは制作と並行して、ディレクターとしてクライアントとの連絡や案件の進行管理、資料作成、外部パートナーへの依頼などにも関わりました。最初はコーディングだけでも精いっぱいでしたが、少しずつ任せてもらえる範囲が広がり、気がつけば制作以外の仕事にも携わるようになっていました。

すぐには答えが見つからない問題を調べたり、初めて扱う技術を試したり、案件がうまく進むように関係者と調整したり…。思い返せば、前職で経験した仕事の多くは、思い通りにならないことを一つずつ整理し、どうにか前へ進めていくことだったように思います。

もちろん、大変なことばかりだったわけではありません。自分が作ったWebサイトが公開されたとき。クライアントに喜んでもらえたとき。入社当時はできなかったことが、いつの間にか当たり前にできるようになっていたとき。そういったときには、職場で一人ニヤニヤしていました。

一方で、仕事の幅が広がるほど、自分はこれから何を深めたいのか迷うことも増えていきました。ディレクターに専念しようとするとコーディングから離れ、コーディングに集中しようとすると進行管理が滞る…。幅広く仕事を経験することと、自分の専門を持つことの間で、うまく答えを出せずにいました。

前職で得られた経験には感謝しながらも、一度環境を変えて、今後の働き方を考えてみた方が良いのではないか。そう考えるようになったことが、転職のきっかけでした。

もう一度、エンジニアとして働こうと思った理由

転職活動を始めた時点では、自分が次に何をしたいのか、はっきり決まっていたわけではありませんでした。

これまでの経験をそのまま活かすのか。それとも、違う方向へ進むのか。いくつかの可能性を考える中で、そもそも自分は何を求めて転職しようとしているのかを、改めて考えました。

そこで気づいたのが、もう少し技術を身につけたいという気持ちでした。ディレクターとして案件を進めていると、「自分にもっと技術的な引き出しがあれば、違う提案ができたのではないか」と感じることがありました。

自分自身でもっと選択肢を考えられるようになったら、仕事の進め方も少し変わるかもしれない。
Web制作の仕事を続けていくのであれば、もう一度エンジニアとして技術に向き合いたい。
転職活動をする中で、少しずつそう考えるようになりました。

ただ、すでに数年間の経験がある中で、新しい環境へ移ることには不安もありました。経験者として見られる一方で、新しい環境では知らないことも多いはずです。今よりも、できない自分を目の当たりにするかもしれません。それでも、迷い続けるより、一度環境を変えて確かめてみようと決意しました。

以前見たサイトを作っていた会社

ユニオンネットを知ったのは、関西圏のWeb制作会社を探していたときです。

会社のWebサイトや掲載されている記事を見て、「人を大事にしていそうな会社」「穏やかな人が多そうな会社」「技術やナレッジの共有も盛んな会社」という印象を持ちました。

制作実績を見てみると、前職で参考サイトを探していた際に見たことのあるWebサイトが掲載されていました。「良いサイトだなぁ」と思って印象に残っており、実際に参考にもしていたので驚きました。単なる偶然ですが、不思議な縁のようにも感じ、思い切って応募してみることにしました。

オンラインでの一次面談では、当時の代表に、美術を学んでいたことや、Web制作の仕事へ移った経緯について興味を持って聞いてもらえたことがうれしかったです。自分の経歴は、一つの分野をまっすぐ歩んできたものではありません。転職活動では、どこまで、どのように話せば良いか迷うこともありましたが、それを否定することなく、面白がるように聞いてもらえて、面談というより雑談をしていたような感覚でした。

二次面談でオフィスを訪れ、エンジニアチームの方々と話した際にも、Webサイトから感じていた穏やかな印象のままでした。(あと、オフィスが想像していた以上におしゃれでした。)

もともと「入れたらいいな」と思って応募していたこともあり、二次面談後に内定の連絡をいただいた際は、ほとんど即決に近い形で入社を決めました。以前「いいな」と思ったWebサイトを作っていた会社で、自分も制作に関われるかもしれない。そのことが、とてもうれしかったです。

環境が変われば、当たり前も変わる

入社して最初に驚いたのは、エンジニアチームが持っている技術力の高さや、知識の幅広さでした。

これまで数年間Web制作に関わってきたものの、当然ながら、まだまだ知らない技術や考え方だらけです。そもそも前職ではWindowsを使用していたため、最初はMacの基本的な操作にも戸惑いました。今ではむしろWindowsを触ると操作に迷うこともあるので、人間は意外と簡単に慣れるものだなぁと思います。

それよりも時間がかかったのは、これまでとは異なるコーディングルールやテンプレート、チームで共有されている制作の流れなどの「当たり前」に慣れることでした。自分がこれまで当たり前だと思っていたことでも、環境が変われば、違う考え方や進め方があります。

入社当初は、知らないことに出会うたびに、これまでの経験が急に頼りなくなったように感じたり、「こんなことも分からなくて良いのだろうか」と思ったりすることもありました。

そんな中で本当にありがたいのが、質問や相談をしやすいことです。入社前に感じていた「穏やかで優しい人が多そう」という印象は、実際に働き始めてからも変わりませんでした。誰に質問しても丁寧に答えてくれますし、ときには実際にコードを書きながら、なぜその実装にするのかを説明してもらえます。

定例ミーティングでは技術やナレッジの共有があり、社内で勉強会が開催されることもあります。コードの答えだけではなく、さまざまな人の考え方や判断の基準まで聞けることは、とても勉強になります。

同じ場所で同じやり方を続けていたら、知らないことに気づかないまま仕事を続けていたかもしれません。分からないことが増えたというより、これまで見えていなかったものが見えるようになってきた。今は、そう感じています。

悩みの種類が変わった

転職をすれば、仕事の悩みがすべてなくなるわけではありません。
今も思うように実装できず、時間がかかることはあります。

ただ、悩みの種類は変わりました。
以前は、案件全体の調整や進め方について考えることが多くありました。現在は、どのように実装するか、コードをどう整理すれば扱いやすくなるか、もっと良い方法はないか、といった技術的なことで悩む時間が増えています。

同じ「悩む」でも、今の悩みは、自分のできることを増やすためのものです。そう考えると、これは自分が求めていた「良い悩み」なのかもしれません。

仕事中に分からなかったことや、うまくできなかったことは、なるべくメモに残すようにしています。その場では解決するだけで精いっぱいだったことも、後から調べ直すと、少し違った見え方をすることがあります。

すぐに成長を実感できるわけではありませんが、数か月前には戸惑っていたことが、今は当たり前にできていることもあります。美術を学んでいた頃も、昨日と今日で急に絵が上手くなることはありませんでした。

気づかないくらい小さな積み重ねが、後になって少しずつ形になる。その点は、今の仕事も同じだと思います。

楽をするために悩んでいる

現在、社内ではAIを活用して業務効率化を進めようという動きがあります。

私自身も、繰り返し発生する作業を少しでも効率化し、その分、品質や表現について考える時間を増やしたいと思っています。

もともと、できるだけ楽に仕事をしたいという気持ちはあります。ただし、ここでいう「楽」は、手を抜きたいというより、同じ作業を繰り返す時間を減らし、本当に考えるべきことへ時間を使いたい、という意味です。

AIは何でも正しく解決してくれる魔法の道具ではありません。それらしい回答を信じて進めた結果、かえって問題が複雑になることもあります。AIが出したコードを理解できなければ、少し仕様が変わっただけで修正できなくなってしまいます。

AIを活用するほど、自分自身の基礎知識や判断力も必要になる。楽をするためにAIを使いたいはずなのに、最近はAIをうまく使う方法について悩み続けています。少し矛盾しているようですが、楽をするために悩む、その試行錯誤も含めて、新しい技術と付き合う面白さなのかもしれません。

単に作業を早く終わらせるためではなく、仕事の品質を保ちながら、より大切な部分へ時間を使うために、これからもいろいろと試していきたいと思います。

遠回りした経験を拾い直す

入社してから半年が経ちました。

当初は仕組みを理解するだけで精いっぱいだった仕事も、今では以前より落ち着いて取り組めるようになり、少しずつ新しい案件にも関わっています。

そして、入社して一年後に振り返ったときには「この案件をやりきった」「できることが増えた」と思えるように、またここから少しずつでも経験を積み重ねていきたいと思っています。

私はこれまで、まっすぐ計画通りに進んできたというより、その都度悩みながら、少しずつ進む方向を変えてきました。美術を学んだことも、教える仕事をしたことも、前職でコーディングからディレクションまで幅広く経験したことも、今の時点ではすべてきれいにつながっているとは言い切れません。それでも、遠回りした経験の中から、現在の仕事に使えるものを少しずつ拾い直していければと思っています。

新しい環境へ移ることには不安がありましたが、一歩動いたことで、以前とは違う悩みを持ち、新しいことを学べるようになりました。今いる場所で悩み続けることも、新しい場所へ移ることも、どちらが正解かは簡単には分かりません。

ただ、自分が何に悩んでいるのかを考え、小さくても一歩動いたことで、見えるものが変わることはあると思います。

この記事が、現在の状況から何かを変えたいと思っている方にとって、小さな一歩を踏み出すきっかけになればうれしいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ほったにも絵を教えてほしいっ!

この記事を描いたひと

untenna編集部

企業のWeb担当者と制作会社の想いをつなげるメディア「untenna」の編集部。

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