ビジネスの現場で使える「新年の抱負」「新年の挨拶」の例文紹介
日本におけるお正月は、暦のはじめの月をお祝いし様々な行事が行われます。新しい年を気持ちよくスタートするには、新年の挨拶が欠かせません。
ビジネスの現場においても、年賀状や新年の挨拶回りなど、日本ならではの様々なイベントがありますよね。
近年では、虚礼廃止やコスト削減を目的として、年賀状や挨拶回りではなく、メールや電話で挨拶を済ませる企業も増えてきています。メールや電話での挨拶なら、双方にとって時間的にもメリットがあり、失礼にも当たらないため最も効率よく挨拶を済ませることができます。メールや電話に限った話ではありませんが、新年の挨拶はついつい社交辞令的になりがちです。
つい軽視しがちな新年の挨拶だからこそ、正しいマナーでしっかりと挨拶ができれば、取引先に喜んでもらえたり、社内の同僚や上司にも、周りとは一味違った印象を与えることができます。
そこで本記事では、ビジネスメールおよびホームページやブログなどの企業サイトに掲載する新年の挨拶の例文と注意点を解説します。
ビジネスで使える新年の挨拶の例文
まずは早速例文を紹介していきます。
メールを送る場合とホームページやブログなどの企業サイトに挨拶を掲載するケースを想定し、それぞれの例文をご紹介します。
取引先へのメール
件名:【新年のご挨拶】〇〇株式会社 〇〇(自分の名前)
本文:
〇〇株式会社 〇〇様
あけましておめでとうございます。
〇〇株式会社 〇〇部の〇〇です。
昨年は格別のお引き立てを賜り、厚くお礼を申し上げます。
特に◯◯の件では、ご助言を頂きありがとうございました。
今年も引き続き〇〇の件でお世話になるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
貴社のお役に立てるよう、社員一同さらに精進する所存でございます。
なお、弊社は1月〇日(月)より、平常通り営業を開始しております。
またお目にかかれますことを楽しみにしております。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
(以下署名)
電話での例文同様、具体的にどんな部分でお世話になったのか、相手に合わせたメールを送るのが望ましいでしょう。
お客様へのメール
件名:株式会社〇〇より新年のご挨拶を申し上げます
本文:
〇〇様
あけましておめでとうございます。
〇〇株式会社 〇〇部の〇〇と申します。
昨年は格別のお引き立てを賜り、厚くお礼を申し上げます。
本年もサービス向上を目指し、誠心誠意努めて参ります。
昨年同様のお引き立てをよろしくお願い致します。
なお、弊社は1月〇日(月)より、平常通り営業を開始しております。
またお目にかかれますことを楽しみにしております。
メールにて恐縮ですが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
(以下署名)
ホームページ、Webサイトの例文
続けて、自社のコーポレートサイトやWebサイトに新年の挨拶を記載する際の例文です。
明けましておめでとうございます。
平素はご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
旧年中は、多大なるご尽力をいただき、誠にありがとうございます。
2022年も更なるサービスの向上に努めて参りますので、より一層のご支援、お引き立てを賜りますようよろしくお願い申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
上記は業種問わず使えるテンプレートになっています。
新年の挨拶をする上での注意点
では次に、新年の挨拶をする際の注意点を解説していきます。
挨拶の時期はいつまでがベスト?
一般的には、松の内と言われる1月7日頃までが新年の挨拶として適切と言われていますが、ビジネスの現場においては、仕事始めが1月4日や6日といったケースも多いでしょう。そのため、仕事始めから一週間ほどの間に挨拶を済ませるのがベストです。
また、本記事ではメールや企業サイトに掲載する例文を中心に紹介してきましたが、もし取引先の企業などから年賀状を頂いた場合にはメールで返すのではなく、年賀状で返すようにしましょう。
年賀状の場合はできれば1月1日、遅くとも1月7日頃までには届けたいところです。
重複表現、忌み言葉は避ける
そして、挨拶の形式に関わらず「重複表現」や「忌み言葉」は使わないように気を付けたいです。
重複表現とは例えば、「新年あけましておめでとうございます」といった言い回しです。「新年」には「年が明ける」の意味を含んでいるため、「あけまして」の部分と意味が重複します。「令和◯年 一月一日 元旦」という表記も同様です。「元旦」には「1月1日の朝」の意味があるため、重複してしまっています。
忌み言葉とは、忌みはばかって使用を避ける言葉で、新年を祝う挨拶では「不幸を連想させる」ワードは避けたいところです。
具体的には以下のような言葉です。
- 去る
- 滅びる
- 絶える
- 衰える
- 破れる
- 失う
- 枯れる
- 倒れる
- 病む
これらの言葉を使ってしまわないよう気を付けましょう。
基本的に新年の挨拶では使われにくい単語ではありますが、「去年」という単語で「去」を使ってしまうケースを見かけることもあるので注意したいですね。
メールの注意点
近年はメールでの挨拶が増えてきているため、注意点は絶対に押さえておきたいところです。基本的なことですが、誤字脱字、宛先の間違いなどは絶対にないようにしましょう。
メールでは、電話や顔を合わせての挨拶と違って、表情や声色などの非言語情報が伝わりません。そのため、誤字脱字のない正しい日本語を書くのは必須です。挨拶メールの中に、業務的なメールや打ち合わせなどの用件を書くのは避けたいです。
他にも面倒くさいからと言って一斉送信をするのではなく、相手に合わせた文面を一人一人丁寧に送っていくのがいいでしょう。
件名は、「新年のご挨拶 〇〇株式会社 〇〇(自分の名前)」と、新年の挨拶であることと自分の名前までひと目でわかるのが理想です。メールを貰う方はたくさんの挨拶メールが届いているので、誰からのものなのか件名から分かった方が親切ですよね。
本文の冒頭は、「謹賀新年」よりも、「あけましておめでとうございます」と書く方が自然です。旧年中に共に行った案件や内容についてのお礼などを明記し、引き続きご愛顧をお願いする旨を伝えておくのもいいでしょう。
メールは訪問や電話に比べて、相手のタイミングで見てもらえるので、時間を頂かなくて済みます。取引先の担当者が忙しい中メールを開いたとき、気持ちの良い挨拶文が目に入ってくれば印象がいいですよね。
ホームページやWebサイトでの挨拶
一般的にメールや年賀状は松の内(1月7日)まで、遅くとも仕事始めから一週間ほどが適切とされていますが、自社のホームページやブログなどWebサイトに掲載する新年の挨拶は早めに記載するのが望ましいです。できれば1月1日、遅くとも1月7日には掲載しておきましょう。
メールや年賀状と違ってこちらから挨拶を送るものではなく、サイトを訪れた人に見ていただくものなので、仕事始めから一週間経った後に更新していては少し遅い印象です。挨拶文は正月の時期を過ぎた頃に削除する企業もあるようですが、これに関しては削除してもしなくてもどちらでも問題ないでしょう。
また、当然ですが誤字や脱字、忌み言葉に注意して書くようにしたいですね。
ビジネスで使える「新年の挨拶」まとめ
本記事では、ビジネスの現場で使える新年の挨拶を、例文や注意点と合わせて紹介しました。ビジネスマナーというのは、絶対にこうでなければいけないというルールは存在しません。最大限相手に配慮して、何を選択するかを決めましょう。むしろ、それがマナーと言えます。
コロナ禍やコスト面などを踏まえた上で、取引先の企業が「それでも訪問するのが礼儀だよ」と考えているなら、それは訪問しての挨拶を選択すべきでしょう。
ぜひ本記事を参考に、新年の挨拶に活かしてみてください。
この記事を描いたひと
企業のWeb担当者と制作会社の想いをつなげるメディア「untenna」の編集部。