企業ブランディングに繋げるUXライティング|Webライティング講座#05

2022.03.04 ライティング
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文章力の強化をシリーズでお届けする「Webライティング講座」。

前回はWebライターが取得しておくと有利な資格4選を紹介しました。

第5回では、Webライティングを企業ブランディングに繋げる「UXライティング」について解説していきます。ブランディングは企業が他社との差別化を図る際にとても重要な活動なので、Webライティングとの関わりもしっかりと学びましょう。

Webライティングとブランディングの親和性

Webライティングとブランディングには親和性があり、企業のキャラクターや世界観を文章で適切に表現することがブランディングの要になります。

現在は多くの企業が商品のPRや顧客管理をWebで行っているため、ユーザーは特にWebサイトやアプリケーションの文章・デザインで企業のブランドを判断するケースが多くなっています。

つまり、企業や商品に対しての「信頼性」や「期待」を感じさせるWebライティングこそが、ブランディングに直結しているということです。

企業ブランディングにおけるUXライティングの重要性

ここまでの説明を読んで、「Webライターは強力なキャッチコピーを考えてブランディングを図れば良いのではないか」と考える方は少なくないでしょう。

しかし、今や多くの企業がWebに力を入れるようになってきているため、キャッチコピーやキービジュアルの設計など、ユーザーの目を真っ先に引くポイントに力を注ぐのは当たり前になってきています。

Web上の目に見えるコンテンツでの差別化が困難になった現在では、サイトの使い勝手や見やすさ、ユーザビリティなどの目立たないポイントが企業の印象を左右するカギになっています。

したがって、企業のブランドイメージを確立していくためには、ユーザー体験を向上させるテキスト作成、つまりUXライティングが重要になっていきます。

UXライティングを企業ブランディングに繋げる方法

実際にUXライティングを企業ブランディングに繋げる方法について解説していきます。

1. プロダクトの個性やキャラクターを表現する

企業のブランドは、プロダクトの個性やキャラクターによっても形成されていきます。したがって、プロダクトが届けたい価値、体験、そのブランドらしさをUXライティングで表現することで企業ブランディングに繋げることができます。

例えば、チャットツールのSlackでは、「今日は何をお探しですか?」のような人間らしさを感じさせるメッセージが多用されており、サーバーがダウンした際には、クレームよりも「心配する声」の方が多かったようです。

このように、どんな距離感、語り口でコミュニケーションをとるかという「ボイス&トーン」はその企業の「らしさ」、つまりブランドイメージに繋げることができます。

2. 目立たないテキストに意識を向ける

メニューの項目名やフォームボタンの案内文など、普段ユーザーが意識していない部分も実は企業ブランドを大きく左右しています。

例えば、ホームボタンが無いモデルのiPhoneのホーム画面には「上にスワイプしてロック解除」というテキストが表示されています。このテキストによってユーザーは、「ロック画面を解除する」という目的を達成するためには「上にスワイプ」すればいいと分かり、その結果、iPhoneへの信頼性が増すわけです。

このように、一見分からないユーザーへの気遣いが、実は確実に企業ブランドに大きな影響を与えているのです。

【関連記事】顧客体験を言葉でつくる「UXライティング」とは?

今回はWebライティングを企業ブランディングに繋げる方法について解説しました。

「ブランディング」というと、目に見える部分をいかに整えるかに注力しがちですが、ユーザーが普段意識しない細部への気遣いの積み重ねが実は企業ブランドを左右しています。

キャッチコピーや企業メッセージのような、目に留まるテキストを洗練されるのももちろん大切ですが、これを機にちょっとした目立たないテキストにも目を向けてみてはいかがでしょうか。

文章力強化「Webライティング講座」

#01:文章力を強化するおすすめの本3選
#02:Webサイトやブログでのライティング手法
#03:SNSでのライティング手法
#04:Webライティングに有利な4つの資格
#05:企業ブランディングに繋げるUXライティング

ふむふむ

この記事を描いたひと

untenna編集部

企業のWeb担当者と制作会社の想いをつなげるメディア「untenna」の編集部。

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