SEOは「検索エンジン最適化」と言われますが、つまりはユーザーが記事を検索した際に表示される順番の上位を取りに行くためのテクニックになります。
例えば「ブログ 始め方」と検索すると、Googleの画面全体にブログ記事がずらっと並びます。並んだ記事は、上からSEOの1位、2位というように順位付されているわけです。そして同じキーワードの中で上位を狙いに行くためのスキルが「SEOライティング」になります。ブロガーにはこの、SEOライティングのスキルが必須と言っていいでしょう。
そこで本記事では、SEOライティングにおいて非常に重要なキーワードの決め方をご紹介します。これから「ブログに挑戦しよう」「SEOライティングに興味がある」という方は、ぜひ本記事を参考にキーワード選定を行ってみてください。
キーワードを決める上で重要なペルソナの決め方
SEOライティングにおけるキーワードは、関連するものなら何でもいいというわけではありません。例えば、ダイエットに興味がある人をターゲットにしようと考え、「ダイエット」という1つだけのキーワードで戦っても、競合記事が多すぎます。
「ビッグキーワード」と言われたりしますか、「ダイエット」のようにそのジャンルを表す単語1つだけを検索するものです。ビッグキーワードと対比するものとして、ロングテールキーワードがあります。
ロングテールキーワードは「ダイエット 初心者 メニュー」など、複合的な検索キーワードになります。こうしたロングテールキーワードを決める時には、検索するユーザーのイメージがより鮮明になるのではないでしょうか。
そのイメージを極限まで突き詰めたものが「ペルソナ」になります。つまり、商品やサービスの利用者像、ブログにおいては読み手のユーザー像を詳細にしたものです。どこまで詳細に決めるかというと例えば以下のような、架空の人物を設定します。
- 名前
- 年齢
- 性別
- 職業
- 居住地
- 価値観
ポイントはたった一人の人に向けた記事を書くことです。それがペルソナになります。
大勢の人に受けようとして書いた記事よりも、たった一人に向けた記事の方が、結果的に多くの人に読まれたりするんです。ペルソナに似た言葉として「ターゲット」という言葉がありますが、ターゲットはざっくりとしたユーザー層のことを指しています。
ターゲットをより明確にしたのがペルソナというイメージですね。ダイエットの例で言えば、ターゲットは「ダイエットをしたい20〜40代の女性」というようにざっくりとしたものですが、ペルソナは下記のようなものです。
- 名前:山田花子さん
- 年齢:29歳
- 性別:女性
- 職業:看護師
- 居住地:東京に住んでいる
- 価値観:体型に自信が持てず、2年間彼氏がいない。周りの友達もどんどん結婚し、焦っている。今の体型では彼氏ができないと考えてダイエットを継続することを決意
ここまで明確に決めることで、初めて一人の人に向けた記事が書けるわけです。
SEOにおけるキーワードの決め方
ではここから具体的なキーワードの決め方に触れていきます。
改めて、 Googleでの検索の仕組みを考えてみましょう。特定のキーワードで検索をかけたとき、画面一覧にずらっとそのキーワードに関連する記事が並ぶと思いますが、皆さんは普段その中からいくつくらいの記事を読むでしょうか。おそらく上から2〜3記事程度ではないでしょうか。次のページに進んでまで複数の記事を読むという人はあまり多くないはずです。わざわざ2ページ目のリンクに飛んで、2ページ目から読んだり、下の方にある記事から選んだりはしませんよね。
実際に、7割くらいの人は検索結果の1〜5位までの記事しかクリックしないと言うデータもあります。だからこそ、 SEOをうまく活用して自分の記事を検索結果の上位に表示させる必要があるわけです。SEOをうまく活用すれば、より商品の購入につながりやすい(確度の高い)ユーザーに記事を読んでもらうことができますし、何より広告費をかけずに自分の媒体を見てもらえるというメリットがあります。
そこで、SEOで上位をとるためのキーワード選定が大切になってくるわけです。
SEOで上位を目指すキーワードを決める
まずはSEOで上位を目指すキーワードを決めましょう。
例えば副業を始めたい人に向けて、始めやすい副業を一覧にした記事を書くなら「副業 種類」「副業 初心者 おすすめ」「副業 おすすめ 在宅」などこのようなワードになるでしょう。ただし、キーワードはどんなものでもいいわけではありません。 私たち以外にも、SEOで上位表示させたいメディアはごまんといるわけです。
ここで重要になる「ビッグキーワード」と「ロングテールキーワード」について、改めて説明します。
SEOの「ビッグキーワード」とは?
SEOにおけるビッグキーワードとは、検索ボリュームの多い一語だけのキーワードです。「副業」だけで検索する場合はビッグキーワードになります。 検索ボリュームが多いということはそれだけ競合が多いこととイコールです。つまり上位表示を狙うにはかなりハードルが高いと言えます。
絶対にやるなということではありませんが、手堅くSEO上位を取りたいのであれば、ロングテールキーワードを活用するほかないでしょう。
SEOの「ロングテールキーワード」とは?
SEOにおけるロングテールキーワードとは、複数の単語からなるキーワードです。副業の例で言えば、「副業 初心者 おすすめ」などは3つから構成されていますよね。
これがロングテールキーワードです。
ロングテールキーワードはビッグキーワードと比べ、検索ボリュームが少し落ちるので競合が減り、SEOの上位を比較的狙いやすい環境になります。もちろん検索ボリュームが下がるということは、読んでくれるユーザーの絶対数も少なくはなりますが、そもそもSEOで上位を取れなければ、ほとんど誰の目にも止まらないという状況になってしまうので、そうなっては元も子もありません。
さらにロングテールキーワードをうまく活用すれば、より商品の購入につながりやすい(確度の高い)ユーザーに記事を読んでもらうことができます。
どういうことかというと、例えば「副業」のビッグキーワードだと、これから副業を始めたいと思っている初心者の方も検索をしますし、副業でバリバリ収益を上げている方が、税金の所得区分について調べているかもしれません。
ですが、初心者向けに副業のおすすめ記事を書いていれば、副業を始めるにあたってパソコンの購入を検討していたり、スクールへの入学も検討しているかもしれません。おすすめ記事の中でこうした悩みを解決してあげられれば、ユーザーの心を動かすことができます。
つまり、ロングテールキーワードを活用することができれば、SEOの上位を狙いやすくなり、より商品の購入にも繋がりやすいユーザーに記事を読んでもらうことができるというわけですね。
使ったSEOキーワードを決める際に活用できるツール
ここから、キーワードを決める上で非常に便利なツールをご紹介します。
ラッコキーワード
ラッコキーワードを使えば、ユーザーがどんなキーワードを調べているのかがわかります。
試しに「副業」と入れてみると、「副業 在宅」「副業 おすすめ」「副業 確定申告」などたくさんのキーワードが出てきます。このキーワード一覧の中から、読まれそうなものをある程度決めて記事を書いていくという流れになります。とはいえ、ラッコキーワードを用いて出てきたキーワードがどれくらい検索されているのかというのは表示されません。
ラッコキーワードで出てきたキーワードからある程度目星をつけて「これでいこう」と決めても、それが具体的にどれくらい検索されているのかという不安を抱く方もいるでしょう。
そこで使えるのが、Google が提供している「キーワードプランナー」というツールです。
キーワードプランナー
キーワードプランナーは、特定のキーワードがどれほどの検索ボリュームなのかを知ることができるツールです。利用するには、GoogleアカウントもしくはLINEアカウントなどと連携し、ログインしてから使用します。
ログインができたら、トップページから「検索のボリュームと予測のデータを確認する」という項目があるはずですので、そこをクリックします。 そして、検索ボリュームを知りたいキーワードを入力し「開始する」をクリックしてみましょう。そうすると月間の検索ボリュームが表示されるようになっています。
期間の絞り込みができたり、3ヶ月の推移や前年比なども確認することができてトレンドも分かりますね。
例えば「副業 バレない」というキーワードの前年比は+900%となっています。ここから「コロナによって収入が減った人が副業を始めようと検索しているのかなあ」という予想もできるわけです。
キーワードプランナーを使って、自分が書きたい記事のキーワードの検索ボリュームや推移を調べると検索のされやすさや同時に競合の多さが伺えます。検索ボリュームが多すぎたり少なすぎたりした場合は、もう一度ラッコキーワードを使い、良さそうなロングテールキーワードの組み合わせを探すという手順に戻ってもいいでしょう。
Googleトレンド
キーワードプランナーでは過去の推移から、トレンドが推察できると言いましたが、今後そのキーワードがどうなっていくのか予測できるツールがあります。それがGoogleトレンドです。
伸びるキーワードを予測して記事を書けば、いち早く特定のキーワードで上位を取ることができますよね。逆に、今は月間検索ボリュームが多いキーワードだとしても、半年後、1年後にはトレンドではなくなっているものも存在します。Googleトレンドを利用すれば、少し先の未来を予測してキーワードを決めることができるんです。
使い方は非常に簡単で、キーワードを入力して検索ボタンを押すだけです。ただ、こうしたツールの活用ももちろん重要ですが、それ以上に大切なのが競合調査です。
ライバルがそのキーワードでどんな内容の記事を書いているのかは必ずチェックして、情報の質で負けないように差別化することを意識したいところです。
記事を執筆する際のキーワードの入れ方
キーワードを決め終わり、いざブログ記事を書き始めた際、どのようにキーワードを入れていけばいいのでしょうか。最後にここを解説します。
キーワードを入れる場所
まずは、キーワードを入れる場所です。キーワードを散りばめるのは、主に以下の場所です。
- タイトル
- 大見出し(H1タグ)
- 小見出し(H2、H3タグ)
- 本文
- メタディスクリプション
この中でSEOの順位に最も影響するのは、大見出し(H1タグ)です。その次に小見出し(H2、H3タグ)、本文と続きます。タイトルやメタディスクリプションは、順位には影響がなく、ユーザーのクリック率に影響を及ぼすものになっています。メタディスクリプションとは、検索した際に表示されているタイトルの下に100字程度でまとめられている概要の部分になります。
タイトルへのSEOキーワードの入れ方
タイトルは、いわゆる本や動画、映画などのタイトルと同じように、ユーザーの目を引くものである必要があります。キーワードを入れつつクリックしたくなるようなタイトルをつけられればベストですね。
「副業 在宅 おすすめ」のロングテールキーワードで上位を狙うのなら、タイトルの例としては
「2022年最新版!在宅でできるおすすめ副業◯選」なんていいですね。こうしてキーワードをうまく使ったタイトルをつけるようにしましょう。
見出しへのSEOキーワードの入れ方
大見出しや小見出しへのキーワードの入れ方もタイトルと同じ考えです。
見出しを疎かにするとユーザーの離脱率にも繋がってしまうので、SEOキーワードを入れることは実はとても重要なのです。見出しは、本文に何が書かれているのかを簡潔にまとめたものです。検索キーワードが入っていないと、ユーザーが求めている情報が載っていないと判断され、離脱されてしまうわけです。
できる限り自然な形でキーワードを必ず入れるのがベストです。
見出しは検索エンジンにも影響を与える部分なので、全ての見出しにSEOキーワードを入れるようにしましょう。ただし、大見出しはできる限りSEOキーワードを入れたいのですが、小見出しは必ずしもキーワードを入れる必要はありません。
もちろん自然な形で入れられればベストですが、読みやすさを重視するのも離脱率を防ぐためのポイントです。
本文へのSEOキーワードの入れ方
本文では、SEOキーワードの入れ方というよりも、SEOキーワードの「出現率」を意識するようにしましょう。
SEOキーワードを入なければと、過剰にキーワードを詰め込みすぎたページはスパム扱いされ、Googleからペナルティを課せられます。そうなるとサイトの評価が落ちたり、検索順位が下がったり、検索結果に表示されなくなったりしてしまうのです。
本文にはSEOキーワードは詰め込みすぎないよう、自然な文章を心がけましょう。
SEOのキーワードの決め方まとめ
本記事では、SEO初心者向けにブログ記事のキーワードの決め方や入れ方を解説しました。
SEOは競合が多く、トレンドやGoogle検索のアルゴリズムの移り変わりも激しい領域です。だからこそ、しっかりとSEOについての知見を深め、ツールなども駆使して上位を取りに行く必要があるのです。SEOで上位を取ることは、自分が書いた記事で読者の問題を解決しながら、収入にもつながる嬉しい仕組みなんです。
是非本記事を参考に、SEOについての理解を深め、ご自身の記事のキーワード選定に活かしてみてくださいね。
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この記事を描いたひと
企業のWeb担当者と制作会社の想いをつなげるメディア「untenna」の編集部。